16.02.01(Mon)

今の音楽シーンを支えるテクニシャンたち

熊村 剛輔

熊村 剛輔サックス奏者/ライター

Being Jazz―― 時には Jazz の括りを越えながら、歴史的なド定盤から、現在進行形のライヴまで、グルーヴ感あふれるサウンドを幅広く発信。

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  少し前になるが、年末年始の話を。この時期になると、テレビで歌番組を放送する機会が急に増えてくる。

 筆者は、よほどのことが無い限り、毎年必ず一通りの歌番組をチェックするようにしている。もちろん、今一番聞かれている音楽をきちんと聞いておくため、といった目的があるのだが、もう一つ大きな理由がある。それは「誰が演奏しているのか」をチェックしておくためだ。

 ご存知のように、歌番組で流れる演奏の多くはライヴである。商売柄、どうしてもバックで演奏しているミュージシャンたちが気になってしまうのだが、最近は、こういった現場で演奏しているミュージシャンの顔ぶれがだいぶ変わってきたようにも思える。どうやら、一時期よりも若手が増えてきたようだ。

 その中に一人、気になるサックス奏者がいる。彼の名は鈴木圭。昨年も、あちこちの番組で彼の姿を度々目にしてきたが、目立ちすぎず、かつ埋もれ過ぎないサックスの音は、まさにホーンセクションが“締まる”ような印象を与え、ある種の安心感を醸し出してくれる。

 こういうプレイヤーは、ビッグバンドで非常に重宝される存在なのだが、彼もまた「宮間利之 & His New Herd」をはじめ、数多くのビッグバンドに参加している。その中でも、最近の活動として聴いておきたいのが超高速チューンばかりを演奏するビッグバンド「Battle Jazz Big Band」での演奏。2008年結成の、このビッグバンドでのパフォーマンスは、アルバムとして比較的手軽に入手できるようになっているので、是非聴いてみよう。

 さて、ビッグバンドといえば、毎日必ずビッグバンドのライヴが行われているライヴハウスが都内にあるのをご存知だろうか。秋葉原駅から徒歩5分ほどのところにある「T.N.Swing Jazz」というライヴハウスだが、ここでは本当にビッグバンドしか演奏していない。お店の Web サイトの「スケジュール」のページを見ると、よくわかるだろう。先ほどご紹介したサックス奏者鈴木圭も、ここに比較的多く出演している。彼だけではなく、今の日本の音楽シーンを下支えしているテクニシャンたちの演奏を生で聴くことができるうってつけの空間なので、是非足を運んでみてほしい。

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