16.09.20(Tue)

夢の実現に向けて行動するということ

熱田 護

熱田 護写真家

モータースポーツは、楽しっ!―― モータースポーツを中心に自動車やバイク、写真などについて紹介。

男として生まれ、車が好きで、レースに憧れる。

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F1ベルギーグランプリの会場には、3人の日本人ドライバーがエントリーしていました。
ご存知のように残念ながら、F1には日本人ドライバーはいません。
サポートレースのGP2に松下信治選手、GP3に福住仁嶺選手、ポルシェスーパーカップに小林賢二選手。

松下選手と福住選手は、HONDAの人材育成プログラムで将来のF1ドライバーを目指しての参戦、プロドライバーです。

小林選手は、歯医者さんです。
埼玉県にある、こばやし歯科の院長先生で、アマチュアドライバー。
日本国内のポルシェカップレースに出場したり、ドイツのニュルブルクリンク24時間耐久レースにも参戦経験があります。

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F1のサポートレースでおこなわれる、ポルシェスーパーカップレースは世界中からポルシェ使いの猛者が集まるシリーズ戦で、過去にF1チャンピオンのミカ・ハッキネン選手が参戦して本気でドライブしてやっと勝てたというレース、日本人F1ドライバーの高木虎之助選手は全体の中位を走ってましたし、ラリーの神様のセバスチャン・ローブ選手をもってしても中位争いがやっとという激戦レースであります。
そんな、難関レースにチャレンジしている小林さんに話を聞いてきました。

1991年に鈴鹿サーキットでF1を観戦して、セナの走っている姿に感動して自分もレースをしてみたいと思うようになり、幼い頃から大好きなポルシェでレースをしてみたいと思うようになったそうです。

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ポルシェのワンメークレースの最高峰のスーパーカップレースに初めて参戦したのが2013年のアブダビ。
今年は、ドイツとベルギーに参戦しました。
ドイツのホッケンハイムサーキットは、初走行となるコースに慣れることから始めて、予選に挑み、最下位ながら見事予選通過しました。
最下位で見事とは、ナニ?と思われるかもしれません。
しかし、前述のようなハイレベルなレースにおいて、予選のルールでトップの選手のタイムから107%に達してないと予選不通過となってしまうので、レンタル車両ということもあり、かなりハードルの高いチャレンジでもあるわけです。
決勝のレースも完走して26台参戦の中23位。

ベルギーは、スパフランコルシャンサーキット。以前にテストで走行経験があって今回が二度目。
高低差もありハイスピードでもあるこのサーキットは攻略が難しい。
残念ながら、予選不通過となってしまい日曜の決勝は観戦となってしまいました。厳しい現実が立ちはだかりました。

参戦費用は1戦あたり、レクサスの小さなクラス1台分くらいだそうです。
もちろん、小林さんは全額自腹で払っているわけですから、予選不通過という結果はすごく落ち込んでいる様子。

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小林さんは、自分の夢である大好きなポルシェで、大好きなモナコF1の前座レースでレースに出場できることを目標にしています。
歯医者さんを経営し、自費を投じて夢のレースに参戦する、そのために自分でドイツのチームに足を運んで交渉しシートを得たり、日々のトレーニングも仕事の合間に精力的にこなしています。

モータースポーツの発祥は、ヨーロッパの貴族が車を使って競争することから始まりました。今でも参戦するにはとてもハードルの高いスポーツと言えます。
レースに憧れている人は僕も含めてたくさんいます。
でも、実際にレース参戦までできている人はごく一部、しかも、本場、ヨーロッパのレースに参戦する努力をして、エントリーを受理されて現地で走る。
素晴らしいではないですか!

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このレースの面白さというのは、車両がワンメークで性能差がないので、自分が速いか遅いか、言い訳のしようがないシンプルなドキドキ感だそうです。
同じ人生、チャレンジしてもしなくても時間は過ぎ去り歳を重ねるわけですが、どちらが楽しいか?どちらが自分らしいか?
実際には、目立つことをするわけですから、陰でいろいろなことを言われたりもするでしょう。
僕は、小林さんのチャレンジを応援したいです。

来年は、どこに参戦するのでしょうか?
楽しみにしています!

http://www.mamoru-atsuta.com