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15.09.28(Mon)

誰もいない砂の世界に足を踏み入れてみたら・・・。

桑原 淳

桑原 淳

世界を旅して1000人の髪を切ったらこんなことが待っていた―― 旅の途中で得たものや思い、「旅人美容師」の今を発信。

ギター

こんにちは。
旅人美容師の桑原淳です。
今回はアフリカ大陸北部にある“モロッコのサハラ砂漠”について書きたいと思います!


モロッコ
モロッコというとどんなイメージがありますか? 有名なサハラ砂漠、イスラム教の人々、それから日本でもブームになったタジン鍋などのイメージが強いでしょうか。 もしかしたらあまりピンとこない方も多いかもしれないですね。

僕がモロッコの地に降り立ったのは2015年2月中旬のこと。
日本はまだ寒いころですが、モロッコはとてもとても暑かったです。
まず最初に訪れたのは西部にある“マラケシュ”という大きい都市でした。

マラケシュ
この街は“赤の街”と呼ばれ、ほぼすべての建物が赤茶色をしています。
街によりテーマカラーのようなものが決められていて、青の街、白の街もあるそうです。
そのマラケシュの次に向かった場所は東部にある【サハラ砂漠】

砂漠のすぐ近くにはいくつかの村がありまして、マラケシュから12時間ほどかけてある村にやって来ました。
家もあまりなく、人がほとんどいない名前も知らないその村はとてもとても静かでした。
家も道路も土で出来てるようだったので、なんだか茶色一色という感じ。
その茶色い景色の中に時折綺麗なオレンジ色の山が見え隠れします。
それがサハラ砂漠なんです。

僕には砂漠でやりたいことが2つありました。
1つは誰かの髪を切ること、もう1つはギターを弾くことです。

着いた日に、さっそくギターを担ぎ砂漠へ行ってみることに。
宿の人に聞くところによると15分も歩けばつくとのこと。
その言葉の通り、村を外れちょっとした林を抜けるとすぐ砂漠が目の前に広がりました。

サハラ砂漠
遠目に見るとオレンジ色に見えるので、てっきりそうなのかと思っていましたが、実際目の当たりにすると「意外と白いなぁ」というのが最初の感想でした。

砂丘

『とりあえず一番高い山を目指そう』

あしもと
靴をソッコー脱ぎ、いくつもある大きな山を目指し歩き始めました。
サラサラの砂のせいか、背中に背負ったギターが重く感じます。
足を進めているつもりでも、なかなか前に進まないんです。

ん?あれ、だーーれもいない。
人っ子一人いない。
意外なことに見渡す限り誰もいないのです。
有名な観光地ってだいたい人で賑わってるのでなんだか拍子抜けしてしまいました。

また、写真だと残念ながら全然伝わらないのですが、かなり山あり谷ありなんです。
しかも一個一個山がでかいから目の前の大きい山にたどり着くまでに時間がまあまあかかります。
20分ほど何もない砂地を突き進み、汗で前髪がおでこに張り付いてきた頃、ふと足を止めて後ろを振り返ってみたんです。
「あー自分の足跡すごーい」なんて思ったタイミングであることに気がつきました。

足跡
自分の呼吸の音が異常にデカイ。

どういう意味かというと、砂漠は完全なる無音の世界だったのです。
人の声も、風の音も、車の音も、草木が揺れる音もなんにもない。
不思議な感覚でした。
そのままひたすらひたすら無音の世界を歩き続け、ようやく最後の山を目の前にしたときちょっとした絶望感に襲われました。
遠くから見たら気が付かなかったけど、目の前にすると傾斜が本当に急で、まるで登れる気がしないんです。
意を決して這いつくばるよう登り、なんとか頂上にたどり着いた時ものすごく感動したのを覚えてます。  

頂上にたたずむ
それは一面オレンジ色の砂の世界・・・
 
街は遥か彼方にうっすら見え、木々もずっと遠くにあるだけ。
音を出すものも、動くものも存在しない砂の世界。
完全に1枚の静止画を見ているかのようでした。

夕日

日常から飛び出し、特別な空間に来てしまったような、ものすごく不思議な感覚に襲われました。

ギター
・・・思わずギターを取り出してみました。
今は自分だけがこの世界で音を作ることができる存在。
沈みかけの太陽に向かって思いっきり歌ってやりました。
誰も聞いてくれる人はいない。
しいて言うならフンコロガシくらいのもんだろうか。

声を上げ、ギターをかき鳴らす・・・僕は無音の世界で弾くギターがこんなに素晴らしいものだとは知りませんでした。

ギターを抱えて
その後もぼんやり座ってみたり、砂の作るアートを見てたりしていたら、
だんだん日が傾いてきて肌寒くなってきました。
「日没までいてみようかな?」
ふとそんなことを思い、そのまま居座ることに決定。

だがすぐに後悔しました。
肉眼だと暗い砂の山でしかなく、音がない世界で闇と砂に囲まれていることがなんだか急に恐ろしくなって。
幽霊が出たほうがマシだ!くらいに思いましたね(笑)
真っ暗な中携帯のライトのみで町まで戻るのはだいぶ大変でした。

ですがそれもサハラ砂漠での貴重な体験・・・。

日本では決して見ることができない広大な砂の世界を生きてるうちに一目見ることができてよかった。

はさみ
是非モロッコに行く機会があれば訪れてみてください。

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旅人美容師の1000人カット世界一周の旅