16.11.18(Fri)

日本人として

熱田 護

熱田 護写真家

モータースポーツは、楽しっ!―― モータースポーツを中心に自動車やバイク、写真などについて紹介。

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今回は、マスターズ ヒストリックレースというシリーズの参戦している久保田克昭さんを紹介したいと思います。
1961年生まれ、55歳です。
都内でプラネックスコミュニケーション株式会社というPC周辺機器の会社を経営されています。

もともと、モータースポーツが大好きで、学生時代にはオートバイのレースに出場していて、社会人になり忙しい中でも趣味を持たなくてはと、4輪のレースを始めてみようと思ったそうです。
きっかけは、友人が2000年にモナコで開催される昔のF1を使ったレースに出場していて、それを見学に行ったことでした。
その後、国内のレースで練習を積んで、久保田さんの夢でもあった海外の昔の本物のF1カーを使ったレースに出ることになります。

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このマシンはロータス78。1977年にグンナー・ニルソン選手のドライブで実際にF1でレースを戦ったマシンです。
今年、F1のサポートイベントとして、久保田さんがアメリカとメキシコのレースに出場しました。
このマシンは、久保田さんの所有です。
他にも、ロータス72、ロータス88、ロータス97T、マーチ761も所有されています。
なんとも羨ましい限りです。

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まず、アメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカで開催された2レースで、優勝と2位を獲得しました。
F1の現場で、君が代が流れることは、ほとんどありません。
佐藤琢磨選手が、イギリスGPのサポートレースのF3で優勝した時と、トム・コロネル選手がモナコのF3で優勝した時でしょうか……ずっと昔のお話です。
もちろん、F1では日本人が優勝したことがないので、君が代を聞くのが僕の夢でもあるんですが、現在は日本人F1ドライバーはいないので可能性はないわけです……。

そういう意味もあって、アメリカで聞く君が代は嬉しかった!

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では、このマスターズ・ヒストリックレースというカテゴリーはどういうものなのかというと。
1970~1980年代の本物のF1マシンを使って、本気でレースをする。
出場資格はJAFのインターナショナルCライセンス所持していれば大丈夫です。
ですから、プロのレーサーは出場できません。
実際に出ている方は、事業で成功されて趣味でレースを楽しむ大人な方ばかりです。
とは言っても、本物のマシンを25分間の走行時間が4回と10周のレースをきっちり走らせるには、相当の体力とテクニックが必要になります。
分かりやすく言えば、今のF1は、パワステが付いていますが、このシリーズのマシンは重ステですから、高速コーナーはステアリングを保持するだけでも大変な体力が必要ですし、コースの攻略にしても本気のおじさんたちが世界から集まるわけですから、表彰台に上がるのは並大抵では成し得ません。
きっちりとした、ドライビングテクニックが必要になります。

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では、参戦するのにいくらかかるんだろう?って思いますよね。
久保田さんに聞きました。
1970~80年代のF1車両が大体2000万円くらいから。偽物もあるので購入は慎重に!
普通のフォーミュラのレーシングカーとは違ってヒストリーや、メンテナンスがきっちりしたものを買えば大きく値下がりすることもないようですが、レースをやるわけですから、リセールを考すぎないようにしたほうがいいようです。
エンジンのチューニング費用が300〜500万円。これは、どのようなチューニングをするかによります。ロングライフにするのか、次の1戦に勝ちに行くエンジンにするのか・・・あなた次第です。
参戦費用は、ベースがイギリスにあるのでイギリス国内のレースであれば移動、メカニック、メンテナンス、エントリーフィーなどで200万くらい。
イギリス国外のレースであれば、移動が多くなるのでもちろん高額になってきます。

いかがでしょうか?
もちろん、その他にも諸費用などが加算されます、モータースポーツの常識としてお金をかければかけるほど速く走れるマシンになりますし、練習にもお金がかかります。

一般庶民には遠い話かもしれませんが、世の中には余裕のある方はいらっしゃいます。
ゴルフの会員権を持つこともいいかもしれません、豪華クルーザーもいいですね、株式投資でパソコンとにらめっこも楽しいかもしれません。

でも、F1に憧れて、レースをしてみたいという思いがあり、そのまま仕事が忙しくなって、いつの間にやらおじさんになってしまった、あなた!
その夢を実現できるチャンスがこの、マスターズヒストリックレーシング(Masters Historic Rasing)です。
一歩踏み出して、F1ドライバーになってみませんか!
現地のパドックにいる、おじさんたちは皆楽しそうでした、少なくとも、本物のF1ドライバーより楽しそうにしているのは間違いないです。

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奥の方が、アメリカで3位になったTHORNTONさん、手前が、チームクラッシックロータスの方。
みんな嬉しそうです。

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メキシコGPのサーキット。
去年からF1の開催があって、たくさんのお客さんが来場します。

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メキシコでも2レース開催されました。

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久保田さんはなんと2連勝!

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初めて走るサーキットでも優勝、適応能力もさすがです!

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第2レースのスターティンググリッド。
ポールポジションからのスタートです。

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F1のレジェンドドライバーのエマーソン・フィッティバルディーさんと記念撮影。
こんなことも、このレースをやってなければ有り得ないことですよね。

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メキシコには家族連れで参戦でした。
奥様、夏織さんにも少しお話を伺いました。

海外のレース、そして古いマシンでレースをやるという危険なことをしている旦那さんはどう思われますか?

「いいと思います。レースをすることによって家庭と仕事のバランスが取れていると思うので、好きなだけやってほしいと思います。
ただ、今回の遠征の前に日本国内のレースでコースアウトや、体力不足でリタイアなどが続いていたので、事故防止のためにもっとトレーニングの量を増やしてくださいとお願いしました、その結果、本当に真面目にトレーニングを積んできちんと体を造ってきて、それでレースの結果が出たので本当に良かったと思います」

レースを続けてほしいですか?
「もちろんです!」

久保田さん、いい奥様ですね!
「ハハッ!こういう奥さんがいて、レース、やらさせていただいています(笑)」

夏織さんは、1999&2000年の鈴鹿サーキットクイーンさんでした、理解あるわけです!
一番右側の方は、メカニック担当で花島レーシング代表の花島広樹さん、メキシコの標高2,200mでエンジンの燃調をぴったり当てる敏腕メカニック。
日本国内では、全日本F3のメンテナンスを行っています。

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この大きな優勝トロフィー、ルイス・ハミルトン選手が手にしたのと同じものだと思います。

久保田さんに続いて、日本人ドライバーの参戦をお待ちしています!

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http://www.mamoru-atsuta.com/